▽ルリュールの実際を見ることができるとは思っていなかった、夢のような、そして画期的な番組が放送されているとは・・・。NHKの「趣味悠々 お気に入りをとじる やさしい製本入門」(全9回 放送日は毎週月曜日)。すでに後半の回にすすんでいて7月14日の再放送は第6回で「小冊子を合本にしょう」、続く第7回は「愛読書をハードカバーに」。当サイトはかって栃折久美子の技法書で本を何度も読み返しながらやってみたのですが妙な充実感がありますね。テレビとはいえ先生と生徒がルリュールを実演してくれるんですからこれはもう一瞬たりとも目が離せない、録画しますけどね。今いちど再々放送をお願いできないだろうか。
▽最近の新刊書の収穫は「ジェームス三木のドラマと人生」(2008年 社会評論社 1,890円)、俳優座5期の同期には故人となった藤田敏八、大塚国夫、木村俊恵らがいたという。歌手を経てシナリオ作家へ、目をかけてくれたのが野村芳太郎監督だったとある(「12 職人芸」)。昭和10(1935)年生まれの著者ならずとも世の中どうなってんだと再生の途を探りたくなる。「ここ二十年ほどの間に、日本人は呆(あき)れるほど、セコくなってしまった」(59ページ)、[いい人生]という価値ではなくて[いい生活]というゴールだけが優先されてどうしたら「そこへたどりつけるか」を効率的に考えるから「日本人がほんとにつまらなくなった」。カタログとハウツーばかりのブンカを思い浮かべれば判かりやすいかもしれませんね。著者の企画『「安楽兵舎」縁起』(130ページ)などを読むとその対極のスケールを示してくれています。映画にするんだったら前田陽一か岡本喜八か、それとも川島雄三か。しかし、みなさんいないんですね。 <7月13日>
▽7月の声を聞くとドラマ「すいか」(2003年7月放送開始)を思いだすな、秋から冬は「野ブタ。をプロデュース」(2005年)、そして過ぎ去りし春は「セクシーボイスアンドロボ」(2007年)。「野ブタ。をプロデュース」については昨年末に放送されたドラマは未見のままシナリオを読んだこと、小谷信子やキャサリン、ゴーヨク堂店主など誰が演じたのか機会がくるまで楽しみにしておこう、と書いたのですが(新春だったかに)再放送されたものを録画しておいたものを見ることができた。期待以上でした、こんなに優れたシナリオでもキャスト如何によってはぶちこわしになるんじゃないかという不安を抱えながらでしたが、そんな杞憂はふっとびました、凄かったですね。小谷役の堀北真希は顔がよく見えないほど髪を伸ばしてダラッと登場するシーンから最後の空に向かって笑い泣きする場面まで目を離せない。巫女の衣装で走るシーンなど名場面ではないか。リアルタイムでこのドラマを見た方は一生の宝物をもらったようなものですね。不思議にどのドラマも登場人物たちが懐かしくこの季節にどうしてるんだろうな、と思いだすことがあります。ハピネス三茶の住人たちやロボやニコが住んでいる街。余談ですが堀北真希については「映画が目にしみる」(小林信彦 文藝春秋)の「長澤まさみと堀北真希」、そして「本音を申せば 連載489回」の「堀北真希と長澤まさみ」(週刊文春 2008年1/17新春特別号)が必読のもの。 <7月1日>
2008年7月
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